週刊おたく茶話

オタク文化についての雑感を記事にしています。ブログ名は週刊誌風っぽくしていますが、更新は週1回やり続けるというわけではありませんのでご了承ください。

コミケ教に洗脳された人々

どうも2年ぶりの更新です(笑)。前回、更新が遅くなるかもと書きましたが、ここまで遅くなってしまって申し訳ないです。とは言ってもこんな名無しの人間のブログなんて誰も読んでやしないだろ・・・と思いましたが、調べてみるとそれなりに反応をいただけたようでありがたい限りです。

しかし、まあやはり好意的な意見ばかりではないようで否定的な反応もありました。ですが、「きもい」「おかしい」などという人格攻撃はいただけませんね・・・。「この内容は間違ってる」といった具体性がありませんし、何よりカチンと来ます(笑)。これらの中傷を書き込んだ人たちはどうもスタッフやサークル関係者ではなく、普通の一般参加者らしいです。中には「品薄商法とコミケスタッフは関係ない」と強弁してる人もいましたが、スタチケによる買い子・徹夜組との癒着疑惑(どちらも私が勝手に言い出したことではありません)などがあるのになぜ断言できるのか不思議です。結局のところ、「スタッフは程度の差こそあれ基本的に正義!サークルの人たちは純粋にアニメ漫画を愛する人たち!」という集団幻想にとりつかれてるようにしか見えません。コピペで流れてくる「コミケスタッフの武勇伝」とかを無邪気にもてはやすアレみたいな感じです。とまあ、このように「コミケ教」の洗脳は根深いものがあってコミケそのものへの批判はなかなか浸透しないようです。物証がないので前述したような疑惑も憶測の域を出てませんしね。

ところで、2年前の記事への反応にムキになるのはさすがにきもいんじゃないの?とは自分でも思いましたが、見たのが最近なので大目に見てください(笑)。今になって反応を調べてブログを更新したのも芸能人のサークル参加が話題になってるのを見て「みんな、いまだにコミケが素晴らしいサンクチュアリだと信じ込んでいるのか?」と感じたのがきっかけです。多くの場合は一般参加者は蚊帳の外なのに、ファンと交流できる素晴らしい場と皆さんが思ってたら嫌ですね・・・。コミケ教の洗脳力はまだまだ健在のようですが、一方で疑問や不満の声もちらほらと増えてるようにも見えるので、それらが少しずつ広まっていけばいいなと思ってます。疑問や不満を持つことを放棄したら、ブラック企業で酷使される羽目に会いますしね。

私はもう二次元界隈からほぼ足を洗ってしまったので(だからずっとブログを放置してました・・・)、あんまり何か言うことはもうないと思いますが、気が向いたら何か書こうと思います。次は10年後かもしれませんが( ^ω^)・・・。

オタクの攻撃性・暴力性

1ヶ月ほど更新をサボってしまいました。書きたい事が無かったわけではないのですが、どうも最近はネットを見てるとストレスを感じる事が多いので、ネットの利用自体を遠ざけていたら必然的に更新が滞ってしまいました。

 

さて前回は「ネットを見てるとオタク業界人は性格が悪いと感じる」という記事を書きましたが、実のところ業界人ではない一般のオタクもかなり性格が悪く攻撃的である人が多いと思っています。例えばツイッターではよく「アニメアイコンのアカウントは異常だ」という声が多くありますが、実際にツイッターでの炎上(吊るし上げ)案件に関する罵倒書き込みを見てみると、アニメアイコンかつオタク趣味を持つ発言者が多く目に付きます。さらにそういう人達の書き込みを追ってみると、批判対象の人に直接意見を言うわけでもなくエアリプでの中傷(つまり陰口)を繰り返している場合が多く、非常に陰険・陰湿かつ執念深い人が多いなと感じます。

 

オタクの攻撃性・暴力性が垣間見える事はネットだけではなく外の世界でもあります。下記のニュースのように声優やアニメ関係のイベントで一部のオタク(通称「イベンター」、「厄介系」)が暴れたという話は頻繁に耳にします。アイマスラジオ公開録音でファンが暴徒化して流血騒ぎ、ネット上でも話題に - AOLニュース 

私自身もかつてはアニメ関係のイベントやライブによく行ってたのですが、「厄介系」の客が出くわす事が増えてきて楽しめなくなってきたので今は行かなくなりました。

 

ちょっと話が変わるようですが、オタクの攻撃性・暴力性というテーマについて考えていたら、やはり過去にオタクが関与した犯罪との関係も考えたくなります。最近でも川崎中1殺人事件の犯人がラブライブ!のファン(通称「ラブライバー」)である事が判明して話題になりました。あくまで加害者と被害者の趣味がラブライブ!だったという事実が報道されただけで当然「ラブライブ!の影響で事件が起きた」とは報道されてないのですが、ネットでは案の定「マスコミによるオタク叩きだ」「オタク趣味は無関係だから報道するな」というお決まりの反応が多く見られます。

しかしこの事件の犯人、冒頭で書いたような炎上・ネットリンチに参加しているオタクとメンタリティが似てるなと感じました。身内内部の倫理で「こいつは酷い奴だから叩いてもいい」と勝手に決めて集団リンチするという点では両者はほとんど同じです。つまり犯人はオタクの中ではよくいるタイプだったと言えるのではないでしょうか。もちろん物理的な暴力と言葉の暴力という違いはありますが、標的が精神的に弱い人であれば言葉の暴力でも当然人を殺す(自殺に追い込む)事はできてしまいます。炎上・ネットリンチに参加する人の多くはその自覚が無いのかもしれませんが、悪質である事に違いはありません。

「炎上・ネットリンチに加わってる人なんて、実際にはネット弁慶で外ではおとなしいだろう」と思う人もいるかもしれませんが、アニメ関係のイベントで暴れる厄介系のオタクがいるという事を考えると、旧来の「オタクは気弱でおとなしい人間が多い」というイメージは既に現状と乖離していると言えます。

 

私もオタク寄りの人間ですので「オタクは皆、犯罪者予備軍である」と言いたくはありませんが、凶暴なオタクがこうもあちらこちらで目に付くという現状では「オタクに偏見を持つな」と言っても難しいでしょう。オタク絡みの事件に関するニュースを眼にしたら「人の振り見て我が振り直せ」と言うように自身や知人の言行に暴力性がないか振り返った方が「オタク叩きだ」とワンパターンな反応をするよりも建設的ではないでしょうか。

 

次回の更新はまた当分先になるかもしれませんが、それではー。

オタク業界人の性格の悪さ

よく、「イラストレーター等のオタク業界人は性格が悪い」という話題を耳にします。最近でもツイッターで、あるフィギュア原型師の方が自身の発言に苦言を呈した人に対してわざわざフォロー通知を送った後にブロックするという挑発行為をしてたそうです。私は当事者ではないのでこの件について詳しくはわかりませんが、やはり業界人のツイッターを見ると「この人、性格悪いな」と感じる事が多くあります。

以前から「ネットコミュニティは同じ意見の人ばかり集まるため、タコツボ化して考え方が過激化してしまう」という指摘がありますが、それと同じように業界人は身内やイエスマン化したファンの声ばかり聞いているので「お山の大将」化してしまい、普段から尊大な態度でいたり(偉そうに振舞う)、ちょっと気に食わない声を耳にしただけで非常に攻撃的になるのではないでしょうか。これは業界人に限った事ではありませんが、「誰かに対する侮辱を書き込んでおきながら、自分の事を棚に上げて他人の毒舌を批判する」、「特定の集団の気分を害したら『そいつは中傷されても仕方ない』という態度をとる」ような人をネットでよく見かけますが、彼らはまさに身内だけで馴れ合ってタコツボ化した末にこのような捻じ曲がった考え方を身につけるようになってしまったのだと思われます。

「オタク業界人(クリエイター)の性格の悪さ」という話題になると、「クリエイターに人格を求めるな」「性格と実力は関係ない」といった反論が出てきますが、何らかの作品を買うという事はその作品の作者(クリエイター)にお金を払って応援するという事とイコールです。クリエイターは他にもたくさんいるのにわざわざイメージ(性格)が悪い人を選んでお金を払いたいと思う方が変じゃないでしょうか。作品と作者を完全に切り分けて考える事は素人にはなかなか難しいです(プロの人にも難しいと思いますが)。まして、冒頭の件のように挑発行為を直接受けた側が、挑発行為をした人物の関わった作品を何の躊躇いも無く買うというのは非常に考えにくい事です。

 

オタク業界人に「聖人君子である事を目指してほしい」と言うつもりはありませんが、最低限「相手が気に入らないからといってすぐに挑発的言動をとる事をしない」「汚い言葉は使わない」くらいの事は心がけていただきたいものです。

東京駅Suica騒動に思う、「同人サークルの皮を被った企業」問題

前回は書きたい事を一つに絞れずにかなり長い記事になってしまいましたので、今回からは短い記事も投稿していきたいと思います。


東京駅記念Suicaが販売中止になり暴徒化・展示物破損 - YouTube

先月の話ですが、この東京駅開業100周年記念Suicaの販売騒動に関して書いていきます。この騒動は記念Suicaを15,000枚限定販売として購入希望者を煽ったために発生したのですが、結局はJR側が批判を受けて希望者全員に記念Suicaを通信販売することになりました。

で、このニュースを見てふと想像したのですが、もしJR関係者が同人サークルとしてコミケに参加して駅開業100周年記念品を同人グッズ(Suicaを売るのはさすがに無理でしょうが)として発売した場合、買えない人が「本来禁止されてるはずの徹夜組を容認したせいで買えなかった」「限定販売なんかやらないで受注生産してほしい」と訴えた所で「『コミケにお客様はいない』のにお前はお客様気取りか」というロジックの一点張りによって不満を訴える側が悪者・悪質クレーマー扱いされ、再販はもちろんお詫びの一言すら必要ない、ということになってしまうのではないかと思いました。

 

そういえば2011年の夏コミで、「まどか屋さん」というサークルが魔法少女まどか☆マギカのスタッフ本(ティロフィナーレ本)を出した事が話題になりましたが、それに参加しているのがアニメーターだけでなく監督・脚本家・キャラクター原案者・声優等々、原作アニメの主要な関係者の面々でありました。こうなるともはや「同人サークルの活動」というより「企業(アニメスタジオ)の活動」であるとしか言いようが無く、実際に「企業ブースで売ってほしい」「せめて委託・再販してほしい」との声もありましたが、それらの声は結局無視されました。

ティロフィナーレ本等のスタッフ本に限らずコミケをはじめとした同人誌即売会では、「原作関係者がその原作をもとに作った『同人』作品」等といった同人で売る必然性が見当たらない、企業で売ればいいような物が多々あります。何故このような事が横行しているのかを考えてみましたが、前述の件のJRのように責任追及される事を回避するために企業関係者が「同人」という皮を被っているのではないかと思います。どんなに露骨なハングリー・マーケティングを行おうと、購入希望者の再販要求を無視し続けようと、同人業界は「お客様はいない」理論で批判を封殺できるので企業関係者にとっては天国のような環境でしょう。そしてコネの無い一般のオタクは、「実質は企業」である「同人サークル」の悪徳商法に振り回される事になるわけです。

こういう現状を看過している同人業界はやはりおかしいと言わざるを得ません。特に「サークル参加してない人間は一切文句を言うな」という空気(同調圧力)は異常ではないでしょうか。せめて大手サークル(=プロの作家等の企業関係者)に「あなたの売り方はおかしい」と批判する事くらいは許されるようになってほしいものです。

 

と、短い記事にするつもりが思ったより長くなってしまいました(^^; とりあえず今回はこれまでとします。それではー。

階級社会であるコミケ(通信販売・受注生産を何故やらないのか)

明けましておめでとうございます。今回は「階級社会であるコミケ」というテーマで記事を書きたいと思います。

 

前回の記事で書きましたように、コミケは非常にサークルやスタッフ関係者等のチケット入場者に有利なシステムになっており、「チケット入場者だけでグッズが完売してしまう」というケースはサークルスペースでも企業ブースでも毎回発生します。コミケ等の即売会でのグッズ獲得競争はよく「戦い」等と表現される事がありますが、チケットを持たない一般入場者は「戦い」に参加すらできないまま終わるという事が多々あります。そして買えなかった人達がどうしても欲しい場合、同人専門店やネットオークションで倍以上の価格がついて転売されている中古品を泣く泣く買う羽目になるのです。

しかし、そもそも数量限定販売という頒布方法でなければ、このような問題は最初から起こりません。例えば企業はコミケで売り切れた商品の通販を後日実施したりしていますが、そんな後出しじゃんけんみたいな事をせず最初から通販を実施すればいいのです。これは同人サークルにも同様の事が言えます。オタクの皆様方にはいまさら説明するまでもない事だと思いますが、グッズを早期に完売させるような人気の大手サークルを主宰している人達の大多数は、企業で仕事しているプロのイラストレーター・漫画家であって素人ではありません。当然、プロの作家であれば受注生産等の対応をとる能力を持っていますし、実際にコミケでの頒布物を後日受注再販したという実例はいくつかあります(具体的なサークル名を挙げるのは角が立ってしまうのでご容赦ください)。受注生産に対する反対意見として「キャンセルが出たら在庫の管理・処理に困る」というものがありますが、人気の作家のグッズなら需要が高く、在庫を捌ける機会はたくさんあるはずなので懸念材料にはなりません。このように「最初から通信販売・受注生産を実施してもらう」という案は実現可能であり、チケットを入手する事ができないオタクにとっては、格差が無くなりグッズが購入可能になる上、わざわざ高額な交通費・宿泊費を浪費して暑い中や寒い中でひたすら列で待つ必要性も無くなるので良い事尽くめです。

 

ですが前回の記事で指摘しましたように、このような改革はコミケ等の即売会を仕切るスタッフやサークル参加者の既得権を無くす事になる為、実現する可能性は低いと言わざるを得ません。サークルに取り置きを頼んだり買い子を用意したりする事ができるスタッフやチケット入場者にとっては「一般参加者は逆立ちしても買えないプレミア価値の高い頒布物を自分は楽々と購入できる」という現状に魅力を感じているわけで、そういう現状(特権)を変更しようとする動きには断固抵抗するでしょう。売る側の方にしても、「限定販売にして無理矢理プレミア価値を作れば物が売れやすくなる(いわゆるハングリー・マーケティング)」と考えているであろう事は容易に想像できます。

仮に百歩譲って売る側の限定販売システムを認めるにしても「毎回毎回、チケット入場者だけでグッズが完売してしまう」というサークルが存在するという事に関しては全く理解できません。普通なら「今回はチケット組の人しか買えなかったようだから、次回はもっと多くの数量を用意しよう」という発想になりそうなものですが、実際にコミケに関して「前回はチケット組しか買えなかったけど、今回は始発組でも何とか買えた」というサークルがあったという報告は今まで見た事がありません。おそらくはハングリー・マーケティングという目的だけでなく、自身の人気振りを演出するためにわざと供給量を絞ってるのだと思われますが、こういう自己満足的なやり口はグッズを買う事ができない大勢のオタク(そのサークル主宰者のファン)達を馬鹿にしてるようにしか見えません。

また、グッズが買えないという不満に対して「本当にコミケで買いたい物があるなら頑張ってサークルやスタッフとのコネを作る事ができるはずだ」という反論が唱えられたりします。しかしこれは単なる根性論でしかないですよね。オタクにはコミュニケーションが苦手という人が結構多いと思われますが、この種の根性論はそういった人達を無視しています。そもそもコミュニケーション力が高くてもコネが作れるという保障はありません。こういう根性論を主張する人達は結局、「サークル参加できない・コネを持ってない奴らはいいから黙ってろ」と言いたいだけなのでしょう。

 

と、ここまで書いて改めて考えてみると、コミケというものは強い立場のオタク(「オタク上流階級」と仮称)が自らの利権を維持するために、弱い立場のオタク(「オタク下流階級」と仮称)へ色々しわ寄せして成り立っているのだなとつくづく感じます。一種の階級社会であると言えますね。企業・サークル・チケット組から、グッズを買えないオタク下流階級を蔑視したような対応や声(象徴的暴力)が出てくるのも「自分達は特権階級」という意識から来てるというのもあるのではないでしょうか。

こういう階級社会化した構図をオタク下流階級の側から変えるのはなかなか難しいでしょうが、初めて投稿した記事で指摘したようにコミケは「オタク文化の象徴」あるいは「表現の自由の砦」であるかのように美化されて喧伝される事が多いので、「こんな滅茶苦茶な実態がある」と騒ぎ続ければ少しは現状の階級社会構造へのダメージとなってゆくゆくは変化の兆しも出てくるかもしれません。当ブログはコミケに限らず、オタク社会の歪な所を「おかしいじゃないか」と騒いでいけたらいいなと思います。

 

前回のテーマの限定販売・チケット問題と内容がかぶってしまいましたが、今回はここまでといたします。それでは~。

コミケでの徹夜組発生の原因(限定販売・チケット問題)

前回の記事の続きとなります。コミケで徹夜をしている人達は何を目的にそのような行為に及んでいるのかと言うと、「徹夜しないと買えない可能性の高い物を購入するため」というのが理由かと思われます。実際、コミケでは会場限定販売物が多数存在し、「ルールを守って始発電車で来ても入場した時点で目当ての物が売り切れてしまっている」という事例が大手サークル・企業ブースともに毎回多数発生しているので、この事が徹夜組が発生する原因になっていると考えるのが自然です。

しかし一部では「人気が高く品数が少ない物はサークルチケット・スタッフチケット(略称サクチケ・スタチケ)で先行入場した人間によって買い占められるんだから、徹夜しても意味はない。徹夜組は徹夜行為自体をイベントとして楽しんでいるだけだ」という主張が見受けられる事もあります。確かに入場チケットを持っている人(チケット組)はレアなグッズの争奪戦で他のどの一般参加者よりも圧倒的有利になれるのは間違いありませんし、実際に「某大手サークルのグッズはチケットで入場した人達と徹夜先頭グループしか買えない」という話はよく耳にします。でも、徹夜行為自体を目的にして楽しんでいる人なんているんでしょうか?特に冬コミの場合だと当然寒空の下で待機し続ける事になるわけですし、あまり若くない人なんかは体力的に厳しいでしょう。そんな事でお祭り気分になって楽しめる人なんて、いたとしても例外中の例外でしかないのではないでしょうか。「始発電車で行ったら、あと一歩の所で買えない」ような所が複数あるかもしれませんし、何らかのメリットを感じて徹夜してる人が多数派であると考える方が自然だと思います。そうでなければ、良い番号の徹夜整理券を入手するためにネットで仲間を集うという手間のかかる事をする人なんていないでしょう。

前述した「徹夜無意味・徹夜行為自体を楽しんでいるだけ」論にはもう一つおかしな部分があります。サークルチケット・スタッフチケットの保有者がレアなグッズを買い占める事を、さも当然の権利であるかのように語られていますが、そもそもこれが問題なのではないかという事です。サークルチケットはブースの売り子のためだけでなく、一般参加者よりも先に会場内に並んで買い物をする「買い子」のためのチケットがありますが、当然「買い子」用のチケットを譲ってもらうにはサークル主催者とのコネが必要です(スタッフチケットも同様だと思います)。つまりコネの有無でとても大きな待遇格差が生まれてしまうわけで、コネの無い一般参加者が強い不公平感を抱き、「特権階級扱いされている奴らがいるんじゃ建前だけのルールなんか守ってられない」みたいな感じで徹夜に走らせてる面もあるのではないでしょうか。

結局の所、売る側のサークル・企業が需要に対して明らかに少ない供給しか用意していないという事と、現状のコミケの制度(チケット組優遇)への不満がコミケで徹夜組が発生する原因だと思います。特に「コミケ限定販売」という売り方を改めれば徹夜組は綺麗さっぱりいなくなると思います(入場チケットが高額転売される問題も無くなるでしょう)。

 

と、ここまでコミケの徹夜問題について書きましたが、そもそもコミケ準備会が徹夜を本当に問題視しているのかというと甚だ疑問なんですよね。前回の記事で書いたとおり、徹夜組の先頭グループはコミケスタッフとつながってる疑いが濃厚で、徹夜を黙認していると言うより積極的に支援しているような状態です。チケット制度についても、購入物にプレミア価値がつく限定販売制度についても、コミケスタッフは受益者側なので自分の既得権を変えようとする可能性はきわめて低いでしょう。

よく「コミケにお客様は存在しない」というスローガンが唱えられていますが、これって「お客様は神様です、ならぬサークル様・スタッフ様は神様です」という意味で唱えられているのかなと疑ってしまいます。

何にせよ、もし「どうやってコミケから徹夜組を無くそうか」と考えるのであれば、まず徹夜整理券問題等のコミケの影の部分を直視した上で「どうやってコミケのあり方を変えるのか」という事を考えないと意味が無いと思いますよ。

 

次回は「階級社会化したコミケ・オタク社会」という方向で書けたらいいなと思ってます。それではー。

コミケの「徹夜整理券」問題

まもなく冬コミが開催されますね。私もかつては参加していましたが、同人界隈に嫌気が差した事と脱オタ気味になったという事もあって今は参加していません。

で、コミケ開催となると決まって話題になるのが徹夜問題です。

 と、こんな感じでいつも通り運営サイドが注意喚起しているわけですが、その一方で徹夜組に何らかのペナルティを加えたという場面は今まで一度も見聞きした事がありません。

それどころか開催前日に徹夜整理券(整理番号)が運営容認の下、配布されているという話はもはやオタクの間に知れ渡っています。さらに徹夜組先頭、つまり良い整理番号を入手している人達は皆コミケスタッフの関係者であるという噂まであります。

私は関係者に知り合いはいませんし、整理券配布の場所を見に行った事もなく詳しくないので真偽を断定する事はできませんが、徹夜行為に一切ペナルティを加えた事がないという事実を鑑みると噂の信憑性はかなり高いと言わざるを得ません。身内の徹夜組先頭を裏切るわけにはいきませんし、かと言って先頭グループを温存して後方の徹夜組にだけペナルティを加えるという露骨な事をすれば不満が噴出して大混乱に陥る・・・だから徹夜行為を取り締まらずに黙認するといったところでしょうか。

この徹夜整理券問題を無視して「徹夜がどうだこうだ」とネットで批評している人は結構見かけるのですが、何か白々しく感じてしまいます。いかんせんコミケは「オタク文化の象徴」として賛美される向きがあるので、徹夜整理券の存在に触れるとコミケの神聖性を毀損してしまうと恐れているんでしょうか?

 

次回は「そもそもコミケ徹夜組が発生する原因は何なのか」という方向で記事を書いてみたいと思います。ブログに飽きてなければ、ですが(^^;(なお、徹夜整理券については前述したように私は詳しくないので、知りたい方は検索サイト等を使って自身で調べてください。)